展示詳細

アートのための場所づくり 1970年代から90年代の群馬におけるアートスペース

アートのための場所作り
「隅屋夢幻の16篇のはなの詩による版画展-金子英彦セリグラフ展」案内状
(ぐんまアートセンターギャラリー、1974年)

明治初期に創業した書店、煥乎堂は、前橋の店舗内で古くから美術展などを開催し、1960年代後半に白井晟一設計の新店舗にギャラリー専用スペースが設けられると、年間を通してさらに多彩な展示を行うようになります。そこでは群馬県関係作家を中心に広く国内外の美術が紹介され、特に創業家の高橋元吉と縁の深い高田博厚を中心とした一元会展や県関係作家をセレクトした煥乎堂美術展といったアニュアル展は、その活動を特徴づけるものとなっていきました。
20世紀後半を通して作家や文化人が分野を超えて集い交流する場となった〈煥乎堂ギャラリィ〉のほかにも、群馬県内にはこれまで様々な“アートのための場所”がつくられてきました。1970年代の〈ぐんまアートセンター〉、80年代から現在も活動を続ける〈コンセプトスペース〉、80年代から2000年頃まで活動した〈アートハウス〉は、すべて作家主体で運営され、地域の作家たちに発表の場を提供するだけでなく、国内外の同時代美術を紹介する役割を果たしてきました。さらに90年代、白川昌生らによる「場所・群馬」の活動拠点になると同時に積極的に海外作家を招聘した〈北関東造形美術館〉は、専門学校の付属施設としての役割を超えた独自の活動を展開しました。
この展覧会では、〈煥乎堂ギャラリィ〉を中心に1970年代から90年代に群馬県内で活動した主なアートスペースの歴史を振り返り、多様な人々が集い、新たな創造を生み出す場となったそれぞれのスペースの特質や県内アートシーンに果たした役割を検証します。

会期
2023年1月21日(土)から 4月9日(日)
開館時間
午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
毎週月曜日
会場
展示室1、ギャラリー
観覧料
一般700円、大高生350円
20名以上の団体割引料金 一般:560円、大高生:280円
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
関連事業
担当学芸員による連続講座[聴講無料・申込不要]
1 煥乎堂ギャラリィ 1月29日(日)
2 ぐんまアートセンター 2月11日(土・祝)
3 コンセプトスペース 2月26日(日)
4 アートハウス 3月26 日(日)
5 北関東造形美術館 4月9日(日)
時間:14時から15時
会場:当館2階 講堂
定員:100名(先着順)
※新型コロナウイルスの感染状況等により開催を中止または内容を変更する場合があります。
 最新情報は当館ウェブサイトでご確認いただくか、お問い合わせください。