展示詳細

線のメルヘン 南桂子と銅版画家たち

メルヘン(Märchen)とはドイツ語で、古くから伝えられてきた民話やおとぎ話を指します。誰もが子どもの頃にふれた童話のように、どこか懐かしく、そして少し寂しい、メルヘン的な叙情性を持つ銅版画で知られるのが南桂子(1911~2004)です。南桂子は現在の富山県高岡市に生まれ、38歳の時に版画家の浜口陽三と出会ったことで版画制作を始めます。浜口と共にフランスへ、後にアメリカへ渡り、多色刷り銅版画の制作、発表を続けました。細い描線による少女、鳥、木や城などのモチーフが紡ぎ出すその独特の世界は、子どものような純真さと遠い国への憧れに満ち、私たちの心に過ぎ去った日々の優しい記憶を呼び起こしてくれます。
この展示では、群馬県立館林美術館が235点所蔵する南桂子作品のコレクションより、約60点を紹介します。あわせて群馬県立近代美術館の所蔵作品から、他の作家たちによる銅版画約20点を展示します。線による繊細な描写が創り上げる幻想的で詩情豊かなイメージをお愉しみください。

会期
2021年7月10日(土)から8月22日(日)
午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(ただし8月9日、16日は開館)、8月10日(火)
会場
群馬県立近代美術館 展示室 1
観覧料
一般:300(240)円、大高生:150(120)円
注:かっこ内は20名以上の団体割引料金
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
主催
群馬県立近代美術館
関連事業
学芸員による作品解説会
南 桂子の童話の時間 協力:NPO法人「時をつむぐ会」
こども+おとな+夏の美術館
注:コロナウイルス感染症拡大防止のため、8月9日(月)以降のイベントは、開催中止となりました。