日本美術のススメ ─キーワードと巡るぶらり古画探訪─
本展は、「屏風(びょうぶ)」「六曲一双(ろっきょくいっそう)」「たらしこみ」「切箔(きりはく)」といった名称、形、技法や表現に関する用語をキーワードとして解説し、戸方庵(こほうあん)井上コレクションをはじめとする多彩な作品に交えてご紹介します。用語を知るだけではなく、作品を通してその意味を実感していただき、作品の持つ魅力に迫ります。
戸方庵井上コレクションは、高崎の実業家であり、文化人でもあった井上房一郎氏が蒐集(しゅうしゅう)し、昭和49年(1974)、当館の開館を機に寄贈された古書画のコレクションです。中国の南宋から清時代、日本の平安から江戸時代にわたる作品から成り、質、量ともに充実しています。また、近代美術館である当館にその枠をこえた分野の作品があることは、多面的な展示や作品研究ができる強みでもあります。
今回は、長谷川宗宅(はせがわそうたく)《柳橋水車図屏風(りゅうきょうすいしゃずびょうぶ)》や伝俵屋宗達(たわらやそうたつ)・本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)《卯の花図屏風(うのはなずびょうぶ)》、仙厓義梵(せんがいぎぼん9《万才(まんざい)図》など戸方庵井上コレクションの古画の名品を一挙公開するとともに、群馬にゆかりのある2人の画家、金井烏洲(かないうじゅう)と小室翠雲(こむろすいうん)に注目し、主に近世から近代にかけて幅広く展示します。また、画材、下絵、画法書、なかなかお見せする機会のない掛軸の箱や画家が使用した印章、さらには県内外の素晴らしい作品を加えて、様々な見方から豊かな美の世界をご案内します。
約3年ぶりの古画の競演です。魅力あふれる日本美術をご堪能ください。
- 会期
- 2017年7月15日(土)から8月27日(日)
午前9時30分から午後5時(ただし入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 月曜日 (7月17日、8月14日は開館)、7月18日
- 会場
- 群馬県立近代美術館 展示室 1
- 観覧料
- 一般:610(480)円、大高生:300(240)円
注:かっこ内は20名以上の団体割引料金
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料 - 主催
- 群馬県立近代美術館
- 後援
- 上毛新聞社/朝日新聞社前橋総局/毎日新聞前橋支局/読売新聞前橋支局/産経新聞前橋支局/東京新聞前橋支局/日本経済新聞社前橋支局/NHK前橋放送局/群馬テレビ/株式会社エフエム群馬
- 関連事業
- 記念講演会
学芸員による作品解説会