片山真理「帰途」
Mari Katayama : On the Way Home
群馬県太田市で育った片山真理は、高校在学中の「群馬青年ビエンナーレ’05」入賞をきっかけに作家活動を始めます。2012年東京藝術大学大学院を修了すると、同年の「アートアワードトーキョー丸の内2012」でグランプリを受賞、翌年の「あいちトリエンナーレ2013」では映像も使った大規模なインスタレーションを発表し、大きな注目を集めます。 片山は、先天性の四肢疾患により9歳の時に両足を切断して以後義足で生活しており、装飾を施した義足を装着したセルフポートレートや、自身の身体をかたどった立体作品などにより、自らの身体・精神と世界との関係を作品化し続けています。2016年には「六本木クロッシング2016」(森美術館)への出品をはじめ各地で作品発表が続き、今や日本を代表する若手アーティストの一人となっています。 片山にとって、作家としてのスタートを切った当館での11年半ぶりの展示となる本展は、「瀬戸内国際芸術祭2016」参加企画として直島で開催された個展「bystander」(傍観者)を引き継ぎつつ、故郷とのつながりを再確認するものとなります。直島では、初めて訪れた土地で自身の存在を異質なものとして意識し、また初めて他人の身体を作品のモチーフとして取り込んだことで、自他の関係性というテーマが浮かび上がりました。本展では、直島で発表した立体をさらに増殖させ、幼少期より慣れ親しんだ土地──利根川や渡良瀬川の河岸、自動車が行き交う国道脇など──で撮影したセルフポートレートとともに展示します。時間と空間の隔たりを超えて群馬へ帰り着いたとき、片山の作品はどのような変化を見せてくれるでしょうか。そして片山はここからまた新たな一歩を踏み出します。
- 会期
- 2017年1月21日(土)から3月20日(月・祝)
午前9時30分から午後5時(ただし入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 月曜日(3月20日は開館)
- 会場
- 群馬県立近代美術館 展示室 5
- 観覧料
- 一般:300(240)円、大高生:150(120)円
注:かっこ内は20名以上の団体割引料金
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料 - 主催
- 群馬県立近代美術館
- 協賛
- ガトーフェスタ ハラダ
- 協力
- rin art association
- 関連事業
- アーティスト・トーク
学芸員による作品解説会 - 関連展示
- 片山真理 「19872017」
会期 : 2017年1月21日(土)から2月8日(水)、10時から19時
注:会期中無休、入場無料
会場 : ガトーフェスタ ハラダ 本社ギャラリー
〒370-1301 群馬県高崎市新町1207 電話: 0274-40-3622