特別展示 「新井淳一 進化する布」
新井淳一は群馬県が生んだテキスタイル・クリエーターです。機地桐生に生まれ育ち、家業の織物業に従事するなかで、早くから織りや加工に手を加えた新しい布を創り出してきました。 布におけるその創造性は1970、80年代に、山本寛斎、三宅一生、川久保玲らファッションデザイナーたちとのコラボレーションを実現させ、複雑な織りで立体感を出した布や、不規則に穴のあいたフェルトなど、それまでの布の概念を覆す素材を世に送り出して、世界の注目を集めました。また、1950年代から取り組んでいるプラスチックフィルム繊維の布においては、 透明感と金属の光沢という二つの性質を持つ布を実現させ、さらには、電磁波シールドや難焼の機能を付け加えるなど、芸術性と実用性を結びつける新しい表現を追求し続けています。 これら新井淳一の作品は、織りや絞りといった布にまつわる伝統的な手わざと、最新の技術、化学知識のたまものであり、他のどの布にも見ることのできない美しさを放っています。
本展は当館の天井高10mを超す現代棟の一室で、新井淳一の近年制作された布を中心に構成するインスタレーションです。様々な素材と技法から生み出された布たちが、平面や立体となり、 見方や光の具合によって色や輝きを変え、ひとつの空間のなかで互いに響き合う様をご覧ください。
- 会期
- 2005年4月16日(土)から5月15日(日)
午前9時30分から午後5時(ただし入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 毎月曜日(5/2は除く)
- 会場
- 群馬県立近代美術館 展示室5
- 観覧料
- 一般:300(240)円、大高生:150(120)円
注:かっこ内は20名以上の団体割引料金
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料 - 主催
- 群馬県立近代美術館
- 関連事業
- アーティスト・トーク