特別展示 コレクション・クロニクル
1974(昭和49)年10月17日に開館した群馬県立近代美術館は、今年、30周年を迎えます。 美術館の歩みとともにコレクションも成長を続け、現在、1700点を越える作品が収蔵されています。 この展覧会では、開館から現在まで、時代を追ってコレクション形成の歴史を振り返ります。
開館時の約400点の収蔵作品は、ほとんどが群馬県出身作家やその遺族、 あるいは県内のコレクターや企業からの寄贈によるものでした。日本と中国の古美術200 点からなる戸方庵井上コレクションのほか、県出身作家の作品が大半を占め、なかでも湯浅一郎、福沢一郎、山口薫の作品群は、質量ともに充実していました。
;開館後は、南城一夫、鶴岡政男、オノサト・トシノブなど、県出身作家の作品がより広く収集されるようになります。同時に、彼らを日本近代美術の流れのなかに位置づけ、より 系統的なコレクションとするため、安井曾太郎や岸田劉生、佐伯祐三など、美術史上重要 な作家の作品が加えられました。
1986(昭和61)年、中山公男現館長が就任してからは、特に西洋近代美術の充実が図られ ルノワールやルドン、フジタなどの優品が収集されました。これらは、企業局から永年寄託されたモネ、 シャガール、ブールデルの作品とともに、コレクションの核となっています。
その後、最近の10年間には、現代美術を視野に入れた新しい展示室の増築を一つの契機と して、現代美術作品の収集が積極的にすすめられています。李禹煥やオノデラユキ、押江千衣子など、現在活躍する作家の、まさに今を伝える表現がコレクションに加わっています。
コレクションには、美術館活動の本質があらわれています。開館30周年という節目の年に 美術館の活動とコレクションについて、より深く知っていただきたいと思います。
- 会期
- 2004年4月24日(土)から6月20日(日)
午前9時30分から午後5時(ただし入館は午後4時30分まで) - 休館日
- 毎月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)
- 会場
- 群馬県立近代美術館 展示室2から7
- 観覧料
- 一般:300(240)円、大高生:150(120)円
注:かっこ内は20名以上の団体割引料金
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料 - 主催
- 群馬県立近代美術館
- 関連事業
- 学芸員による作品解説会
教職員のための作品解説会
サンデー・ギャラリートーク
こどもギャラリートーク