コレクション展示:ジョゼフ・アルバース『形成・連接』
ジョゼフ・アルバースはドイツのウェストファリア州ボトロップに生まれ、ベルリン王立工芸学校で美術教師になる訓練を受けた後、版画やステンドグラスの技術を習得した後、1920年からワイマールのバウハウスでヨハネス・イッテンの基礎コースを経て絵画を学びました。1923年からバウハウスで教え始め、1925年にはデッサウに移ったバウハウスで教授となります。1933年にバウハウスが閉鎖に追い込まれるとアルバースはアメリカ合衆国に移り、ブラックマウンテンカレッジやイェール大学でバウハウスによって育まれた美術教育を実践します。
『形成・連接』はアルバースが初期から晩年までに生み出した127作品を、分類し記録して後世に残す目的で晩年に制作したポートフォリオです。この展示では左右に一組になった作品を選んでいます。白と黒の線が生む面と量の印象の入れ替わり、色彩や形の組合せによって生じる凹凸、遠近、大きさの錯視的効果、線の繰り返しがもたらす上昇と下降、突出と後退の動きなど、アルバースが二つの形を並べて提示した多様な現象を紹介します。
例えば「二重構造星座」では左右の形を見比べると、矩形の組み合わせが生み出す面と立体の感覚が、一本の線が付加されることで、天井に見えた面が底面へと転ずる視覚のトリッキーな現象を体感することができるでしょう。
- 会期
- 2023年2月28日(火)から4月9日(日)
- 開館時間
- 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 休館日
- 月曜日
- 会場
- 展示室4
- 観覧料
- コレクション展示のみ
一般300円、大高生150円
20名以上の団体割引料金 団体一般240円、団体大高生120円
注:中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料