群馬県立近代美術館
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コレクション
- 主な収蔵作品

海外近代美術コレクション

エドヴァルト・ムンク
Edvard MUNCH, 1863-1944

ムンク 《オースゴールストランの夏》
 Summer in Aasgaardstrand

 1890年代
 油彩・板
 26.5×35.0cm

 ノルウェーの首都、オスロから車で2時間ほどのところ、フィヨルドの海岸線にある小さな漁村、オースゴールストラン。ムンクは、この地を1880年代末から生涯にわたって繰り返し訪れ、ここを舞台に《星月夜》(1893)、《桟橋の少女たち》(1899-1901)など数多くの代表作を描いている。ムンクの画業の主軸となる「生命のフリーズ」の連作は、ここオースゴールストランで生み出された。 1890年、ムンクはパリ郊外のサン・クルーに住んでいたが、この作品は、その前後に描かれたものと考えられる。当時、パリのアンデパンダン展で支配的であったスーラの点描や印象主義の手法を自らの手で検証しているかのような画面には、それまでムンクが描いてきた生きることへの恐怖や苦悩、辛さは見られない。ムンクの精神が最も安定した時期に制作された数少ない作品のひとつといえる。夏の日差しに照り返された白い道や青い海、木々の緑には、自然の景観を満喫し、生きることへの喜びが謳われているようである。なお、本作品の裏面には、「ムンクより愛する友へスト君に」と記されている。