群馬県立近代美術館
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コレクション
- 主な収蔵作品

海外近代美術コレクション

クロード・モネ
Claude MONET, 1840-1926
モネ 《ジュフォス、夕方の印象》
Jeufosse, the Effect in the Late Afternoon

1884
油彩・カンヴァス
59.5×81.0cm
群馬県企業局寄託作品

 1880年代のモネは、フランス各地に長期のスケッチ旅行に出る一方、83年の4月末にジヴェルニーに移り住んでからは、旅と旅の合間に、その近辺でもモティーフを捜し求めている。本作品も夏にノルマンディー海岸を訪れた後の9月初旬に、ジヴェルニーより5キロほどセーヌ河を上った左岸に位置するジュフォスで描かれている。まだ夏の名残をとどめる明るい日差しが水面や中洲のメルヴィル島を輝かせる一方、山のこちら側や手前の川岸は日陰になり始め、光の色も刻々と青みを帯びていき、「午後の終わりの印象」という原題どおり、夕暮れが迫っていることを感じさせる。そして、右手前に長く伸びる影、右奥の山肌の日陰、左の岸の幾分頼りない日差しが、長いストローク、短い点描などのタッチの違いにより描き分けられ、風景を的確に示す一方、タッチの集まりが自律的なリズムを刻んでいる。夏の名残をとどめる木々の緑色に、初秋の冷たい空気を感じさせる紫色を対比させる、すなわち、光のさまざまな表情を色のコントラストによって描き出す方法は、モネの鋭敏な目によって作り出されたものであり、見る者は風景の中にそれまで気づかなかった光の色を発見することになる。モネは本作品と同じ構図で異なる光の状態の作品を描くなど、風景の多彩な変化と格闘しつつ、80年代の末には連作という手法に向かう。