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本県ゆかりの作家たち

オノサト・トシノブ  ONOSATO Toshinobu,1912-86
作品
Work

1964(昭39)

油彩・カンヴァス

130.3×162.1cm


*画像はありません。

 この作品が制作された1964年は、オノサトの高揚期といえる。前年の第7回日本国際美術展での《相似》による最優秀賞受賞に続き、この年、第4回グッゲンハイム国際美術展に出品、さらに第32回ヴェネツィア・ヴィエンナーレの出品作家として斉藤義重らとともに選定されるなど、まさに日本の抽象絵画の代表としての評価が定着した年といえるからだ。
 55年頃から始まった円と直線による画面分割の作品は、60年代に入り色面の密度を増し、主題であった円は、色面の集合を通して間接的に浮かび上がってくるようになる。ある法則をもって配置された、赤、橙、青、黄、緑、の純色は、見る者の視覚を自由奔放に運動させる。ここには、かつて瀧口修造が記したように「純潔な呟暈感」がある。しかし、オプチカルな要素そのものは、作者の目的ではなく結果として現れるものである。オノサトは言っている、「私は〈幻想〉を好まない。私の仕事にとって最も重要なことは、〈実存〉ということだ。符号としての純粋物(色彩)を頭脳組織の打出す指示にしたがって、配列し、つみかさねることだ」と。この独自の思想によって生み出された作品は、作者の精神の結晶そのものなのである。


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