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本県ゆかりの作家たち

南城一夫  NANJO kazuo,1900-1986
南城一夫《鯛の静物》
《鯛の静物》
Still Life with Sea Bream

1927(昭和2)
油彩・カンヴァス
72.8×91.0cm
 1925年2月、パリの地を踏んだ南城一夫は、百花繚乱の芸術が競い合うエコール・ド・パリ全盛のただ中で、日本の美術学校で学んだものが何の役にも立たない現実に向き合い、戸惑い、苦悩した。「油絵のマチュールというものが、水彩画のような僕の油絵とは全然ちがうところから出発していることを学んだ」南城は、堅固な画肌と強固な画面構成を絵作りの基本として制作を行う。その12年間に及んだパリ留学の2年目に生まれたのがこの作品である。
 「ある日この絵が出来て、終日ソワソワしていた。これは僕の絵だ。とうとう僕にも絵が描けたのだ」。それまでのスランプが深刻だっただけに、本人や周囲の喜びも大きかった。岡鹿之助をはじめとしたパリの友人たちは、祝い菓子のような鯛のほのぼのとした楽しさに―この楽しさこそが終生南城芸術を彩る独特の詩情なのだ―、この絵を「鯛魚(たいとと)」と呼んで南城の復帰を祝ったという。
 暗中模索していた南城がはじめてオリジナルな自分の絵が出来たと語るこの作品を、南城は「僕のクラシック」と呼んで、長い間前橋の作者の手元に大事に置いていた。その後、新潟の実業家で旧大光相互銀行の創設者、駒形十吉が運営する長岡現代美術館の所蔵となったが、大光相互銀行の再編成に伴う「大光コレクション」の売却騒ぎで、この作品は県立近代美術館が購入するところとなり、作品は再び群馬に戻った。1981年の秋、県立近代美術館で開催された県内初の「南城一夫展」終了直後のことである。


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