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本県ゆかりの作家たち

福沢一郎  FUKUZAWA Ichirō,1898-1992
《嘘発見器》
Lie & Detector

1930(昭和5)
油彩・カンヴァス
80.3X100.0cm
作者寄贈


*画像はありません。

 たとえば4人の仲間が集まって、「いつ」「どこで」「だれが」「何をしたか」という断片的な文章を書いて寄せ集める。その結果「星の輝く真夜中に、壊れかけた冷蔵庫の中で、クレオパトラが、フルートを奏でる」という、奇妙だが魅力的な一片の詩が作られたとしよう。それを上手に絵にしたと想像していただきたい。シュルレアリスム(超現実主義)の絵画の中で、デペイズマンとかコラージュとか呼ばれる技法は、このようなものである。
 福沢一郎が、1930年前後に制作した作品の多くは、このシュルレアリスムの技法に則っている。そこでは、本来あるべからざる組み合わせによって様々な事物が出合い、衝撃的な非合理の美しさを醸し出すのである。「嘘発見器」と題された本作もそのひとつ。
 近年、研究者の努力によって、福沢が利用した“素材”が次々と発見されてきた。その結果、本作の左側の二重の人体は、古いフランスの雑誌に掲載されている彫刻の複製を取る技術の挿絵から取られ、右側の箱状の器具も、当時の科学雑誌のマイクロフォンの挿絵の一部をそっくり転用していることが分かった。
 


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