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本県ゆかりの作家たち

福沢一郎  FUKUZAWA Ichirō,1898-1992
《敗戦群像》
Group of Figures Defeated in Battle

1948(昭和23)
油彩・カンヴァス
193.9×259.1cm


*画像はありません。

 戦前の日本にシュルレアリスムの画風を持ち込み、画壇に大きな影響を与えた福沢一郎は、 戦後間もなく戦時中の不自由を吹き飛ばすかのように次々と作品を発表し、その健在振りを世に示した。福沢は「人間に執着し人間を描く事に於いては、 戦後の混乱期が最も精彩があったように思う」と語り、その生々しい現実世界は「抽象画のような間接法ではうまくとらえられたとは思わない。 直接法で、具象的にダダやシュールレアリスムの手法さえ駆使して描き出すべきであったろう。そしてその通りに私はした。それが私の芸術というものである」と自信に満ちて言い切っている。
 本作は、ピラミッド型に折り重なる裸の人間が前面に大きく描かれている。 それは、荒野に捨てられた死体の山のようでもあり、衣服をはぎ取られながらももつれ合って生きようとする人間の象徴のようでもある。背景の地平線の広がる荒寥とした大地は、戦前の代表作である《牛》(1936、東京国立近代美術館蔵)にも共通するもので、大作に相応しいモニュメンタルな大きさをこの作品に付与している。社会への関心の強さ、群像による表現手法などに、その後の福沢芸術の展開を予告するものが見て取れる。


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